好きっていうまでは


花火が見やすいように、人のあまりいないところに出た。

奈央、上手くいってるかな。

私たちは、腰くらいの高さの塀に座った。


「彩華。るいのことどう思ってる?」

「え?んー。どうって言われても…」

「どんな人だとか、優しいとか、気が合うとか…好きか、嫌いかとか…」


「え?優しいことは優しいよ。

好きか嫌いかは…わからないけど」

「そっか。」


陽輝の顔が、少し曇った。

なんで、そんなこと聞くのかな。

…わからない。
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