好きっていうまでは
「祭りの時のことなんだけどさ…」
「その話はもういいの。なんていうか…
あれでしょ?あのキスはミスみたいな感じなんだよね?
だって、陽輝モテるし、私とは幼なじみでしょ?
私は…」
止まらない口を塞いだのは、陽輝の…唇。
「ミスとか、幼なじみとか…関係ない。
これが俺の気持ち。
彩華を守れるのは俺だけだから。」
「ごめん、なんていったらいいか…。
でも、私は陽輝と…」
「それは聞かない。ちゃんと考えて。
彩華にだって、いると思うんだ。
この人と一緒に居たいって思える人。
その人が俺じゃなくても…ね。」
気づいたら家に着いてて、陽輝は去ってしまう。
どうしよう。
…ついついため息が漏れてしまう私に嫌気が指す。