regret
導かれるままに彼女に着いていくと、繁華街から少し外れた場所にある丘の上まで来た。
「目的地?」
辺りを見回しながら言う僕に、彼女は「うん、そうだよ」といって黙り込んでしまった。
沈黙が続いて、僕は何か話そうと決意して口を開いたその時、
「見て!」
彼女は夕陽のほうを指さして言った。
ビルが建ち並ぶ街にゆく。
夕陽があたりを赤く染める光景に思わず、
「綺麗……」と呟く僕。
けれど、そこでいつものような相槌が打たれない。
いつもなら『そうだよね~』『キレイだね~』何て言うのに……
そこで漸く先ほどから、彼女の口数が減っていることに気づく。