絶対に惚れさせてやる【非公開】
   



「ほいっ!!ラスト半周!」




体育の先生の間抜けなカウントダウンを聞き、残りの力を出し切ろうとしたとき…





「紗危ない!!」





 ———ドンッ 





「わっ…!!」






ズッシャーーーーーッッ









「「「キャーーー!!!!」」」



   





後ろから私を追い抜かそうとした生徒に激しくぶつかられ、




見学中の女子の悲鳴と共に、私は激しく地面にダイブした……









「「紗(ちゃん)!!!」」



すぐさま駆け寄ってくる未來と由良







「「飛鷹さん大丈夫!?」」


「「怪我してない?」」


「「保健室まで運ぼうか?」」




2人に続いて何故か駆け寄ってくる多数の男子








「「傷そぉ〜!!」」


「「いやぁぁ〜!!」」



遠巻きに囲んで口々に悲鳴をあげる女子









……男子、邪魔だし汗臭いからどいて



……女子、騒ぐだけならうるさいから元の位置に戻って






ぶつかって来た子が必死に謝る声も、皆がうるさすぎて聞き取れない







「紗、歩ける?ってか立てる?」


「早く水で洗い流さないと、血がどんどんでてるよぉ〜…」



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