絶対に惚れさせてやる【非公開】
「おーーーい!マネージャー!どこいってたんだよー
アップ終わったぜー?」
スポーツドリンクを補給してグラウンドに戻ると、部員は座り込んで喋りあっていた
「ごめんなさい
いつもより時間がかかってしまって」
「んー、まぁいいけどな?
さっきから彰が彼女とイチャイチャしてんだよ!」
「ほんとだよ。もうリア充爆発しろよなー!!」
「……」
視線を移すと、グラウンドの端でネット越しに喋る二人の姿
萌亜先輩は可愛く彰を見上げながら話しかけていて
彰は照れたように首の後ろに手を置き頬をピンクに染めてる…
「………はぁ」
2人を視界に入れる度に憂鬱な気分になるのはいつまで続くのかな…
「あの、柊夜先輩、部員全員集合させてもらってもいいですか?
私は少し顧問を呼びに行ってきます」
2人から視線を外して3年のサッカー部キャプテン
矢崎 柊夜(ヤサキ シュウヤ)先輩に話しかける
「あー、俺が探しに行こうか?どうせあの顧問が大人しく職員室にいるとは思えねぇしな…
マネージャーは集合頼む」
汗を拭きながらそういった矢崎先輩は親指を立てた後、どこかに走っていった
……あの光景を見たくなかったから離れようと思ったのに
矢崎先輩は気が利くのか利かないのか…
ピーーーッ
「サッカー部集合して!」
仕方なく集合をかけた私は皆にゼッケンを配っていった
……彰に手渡す時に心臓がうるさかったのはもう気づかなかったことにしておこう…