絶対に惚れさせてやる【非公開】
「おいやめろって〜!」
「ぎゃははっ
彰びっしょびしょ」
「冷てぇーよ」
「ざまーみろリア充!べーっ」
現に今も
廊下から聞こえてくる他の男子に混じった彰の声に胸がトクンと鳴っている
「楽しそーだね彰君」
「ねぇー!やっぱりその萌亜先輩って人の影響なのかなぁー?」
「まぁ元々あんなんだけどね〜彰君は」
2人の言葉に何も返さずひたすらノートに文字で埋めていく
『<トレーニング>
・朝練
ランニング…その他基礎練
ロングキック、インサイドシュート
→約30分
3対3でゲーム(ゴールをハーフラインまで持ってくる)
…1年対2年、3年対3年、勝った方は残る
負けた方がコート回る
……』
……後はコーチと練習試合の予定を組まないと…
彰の声も遠ざかっていき再び教室の騒がしさが耳に入ってきたときだった…
窓から入ってきた生温い風が由良の長いストレートヘアを揺らす
「翔、勝負だ!
2分間で多くシュートした方が勝ちだからな!」
「…お前と勝負する意味あんの?」
「ムカつくっ!いいだろー別に!ゲームだよゲーム」
「ふぅん」
さっきの彰のように他の男の子に混じって聞こえてきた声
「っ!」
それに私は何故か反応してしまう