絶対に惚れさせてやる【非公開】
「それは俺も同じっ!
やっぱ中身だよな〜
お前も早くいい人見つけろよ?」
それでも彰は優しく微笑んでくれる
…いい人なんてもう見つけてるのに
きっと彰は気づいてくれない
「じゃあな〜!紗!
寄り道すんなよー!」
先に着いた彰のマンションの下で、彰のバカでかい声に見送られる
「朝練、遅刻しないでね」
「おう!」
「目、そらしたでしょ」
「うっ…….い、行くよ!行く!!」
ジト目で彰を見つめた後、
「じゃあ」
踵を返して
もう暗くなった空の下、失恋の苦みを噛み締めながら家に急いだ