絶対に惚れさせてやる【非公開】
『Delicious food ウサギランド店』
そう書かれたバイキングの店で少し遅れた昼食を済ませた後は
日が暮れるまで遊び倒した
お化け屋敷
メリーゴーランド
巨大空中ブランコ
ウォータースライダー
色々な乗り物があって、1日では全て乗り尽くせないほど
途中、絶叫系に行きそうになったことが何度かあったけど
何らかの理由をつけて違うアトラクションに並んだり
彰と萌亜先輩だけが並ぶように上手く言ってくれたりしたのは
誰でもない…瀬上だった
彰と萌亜先輩が2人で楽しんでるのを見るのは少し胸が傷んだけど
瀬上は、2人がアトラクションに乗っている間ずっと隣にいてくれた
私はそんな瀬上に、初めて感謝の気持ちを抱いていた
「ここ入ったら6時くらいか?」
「そうだねぇ〜」
「じゃあ今日は、こことあと1つぐらいしか回れないな」
「もう十分楽しんだよ!あと2つも乗れるなんて予想以上だねぇ!」
空が綺麗なオレンジに染まりかけてきた頃
私達4人は、お化け屋敷の列に並んでいた
前からは、残りの時間どれだけ楽しめるか話す彰と萌亜先輩の声
「あとはお化け屋敷と観覧車かぁ…」
独り言のように放った言葉は
「…センパイお化け屋敷は怖くねぇんだ?」
それまで黙ってスマホを触っていた瀬上に拾われた