絶対に惚れさせてやる【非公開】




部活で賑わうグラウンド




他のマネージャーも、タオルやユニフォームを持って忙しそうに走り回っている






「…重いな」







手に型がつきそうな重さにため息をつき、一度持ち手を変えてみる













!!??






校舎の角を曲がろうとした瞬間だった





ヌッと大きな影が向こう側から出てきて







ドンッッ






両手で持っていたボックスを、ぶつかった衝撃で落とし

スクイズを思いっきり地面にぶちまけた







「すみません」





謝って、下げていた顔を上げると




「うぉ…」




背の高さに驚いた




確か…コイツ、入学当日から騒がれてた1年の瀬上 翔(セガミ ショウ)じゃ…






「センパイだいじょーぶ?」




「え…あ、うん。」





しゃがんでスクイズを集める私はとんでもないことをしてしまったと今更気づいた





「ごめんなさいっっ!痛かったでしょ?

ほんとにごめん。怪我してない?一応見せて、腫れてるかもしれない」








中にまだスポーツドリンクが入っていたスクイズの数本中の1本を、彼の足の真上に落としてしまっていた






「別にいーよ、痛くねぇーし



……って聞いてねぇ…」











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