絶対に惚れさせてやる【非公開】





「お化け屋敷出たとこのベンチに戻ろーぜ」




「だね。

2人も戻ってるかも…」










瀬上から逃げるようにして入ったお化け屋敷




お化け屋敷で怖いと感じたことなんて一度もなかった





だけど、ここは違った







『ちちちちちょっと!!!!

あ…あれ何っ!?』





『あーあ…

センパイのリアクションが良すぎるからお化けがビビってんじゃん』





『ギャッ!!

せ…!瀬上っ!

お願いだから勝手に離れないでぇぇ!』





『…もっと可愛い声出ねーのかよ…


ってこれ血のり付けすぎだろ…』








冷静だった瀬上に対して



終始叫びっぱなしで瀬上の腕から離れられなかった私





……今思い返せばかなり恥ずかしいけど







そんなパニック状態の私は走ってお化け屋敷を飛び出し




まだ後ろからお化けが付いてきている気がして、どんどん出口から遠ざかってしまった






そして




私を追いかけてきた瀬上も巻き込んで、2人仲良く迷子ということだ









「…はぁぁぁ…」






…我ながらバカすぎる




こんな慌てた姿…誰にも見せない


というか、普段こんなはしゃぐタイプじゃない…







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