絶対に惚れさせてやる【非公開】
しゃがんでいた彼の靴下をグイグイ下げると
「……やっぱり」
まだそんなに症状は出ていないものの、赤く少しだけ腫れていた
「ごめん!」
「だから別にいーよ」
「でも赤く腫れてる」
「あー…角でいったからじゃね?」
呑気すぎる……
「取り敢えずじっとしてて」
ポケットから応急処置用のポーチを取り出して、そこから更に
シップ
小バサミ
接着テープ
を取り出す
シップを必要な大きさにカットして張り、多少の運動では取れないようにテープで止めた後靴下を元に戻す
「よし、完了!」
バッと顔を上げると、妙に真剣に処置を眺めていた瀬上と目が合う
鋭い目に小さな顔
高身長に加えて長い手足で
色素の薄い猫っ毛からは両耳についたピアスが光ってる
すっごく…自由に生きてそう…な雰囲気
…って何見とれてるんだ!私!
「もし腫れてきて痛くなったりしたら直ぐに保健室に行ってね?
顧問にもちゃんと怪我したことは伝えるように。
じゃあ、私は仕事があるから」