絶対に惚れさせてやる【非公開】
!?
今まさに思っていたことをズバリと言われ少しびっくり
「…なにが」
聞かなくても分かってる…
結局私はバカなことをしたせいで今日1日無事に終えることは出来なかった
というか、
私が今日このメンバーで仲良く無事に終わらせるなんて
最初から不可能だったのかもしれない
「……バカだろセンパイ」
…カチンッ
「2回も言うな」
「バーカ」
ムッカァァァァ!
「知ってるわよ!」
……龍希の言うとおりにしておけば良かったんだ
───『いつもの姉ちゃんで過ごせばいいじゃん
不器用なんだから、下手に演技しようとでもすればモロバレなんじゃね?』
下手な演技…しなきゃ良かった
というか、最初からこんなデート断るべきだったんだ…
そしたら、2人の姿を見ることも瀬上に迷惑かけることもなかったのに…
「…なんでそんなにあの先輩が好きなんだよ」
ふと瀬上から降ってきた疑問
「…なんでって…
そりゃあ、何年も一緒にいるからいっぱい良いとこ知ってる。
誰にでも優しいし、頼れるところもちゃんとあるし、サッカーへの情熱は誰にも負けないし…」
…っ
なんで瀬上なんかにこんなこと…
「…ふ〜ん…」
聞いた本人は全く興味を示さない
尚も頬杖をついてガラス張りの室内から夜景を見下ろすだけ