もしも勇気が出たら君を抱きしめたい
「まさかじゃないよ。先生に言いたいこといっぱいあるの。」
伊東の目には少し涙が浮かんでいた。
聞いてくれる?と、泣き笑いの顔になる。
「・・・聞くよ。いつもみたいに。」
つられて、僕も泣き笑いみたいな顔になる。
「先生、あのね、大好き。
ずっと好き。だから、一緒にいたい。
これからも好きでいていい?」
僕は、ずっとこの日を夢見てた。
僕は伊東に歩み寄って、強く抱きしめた。
「・・・先生、苦しいよ」
「あ、ごめん」
いつかのやり取りを思い出して、二人同時に噴き出す。
きっと、これから、こんな日々が続いていくんだろう。
「伊東」
「ん?」
「愛してる」
微笑んだ伊東の笑顔は、四年前と変わらない、僕の大好きな笑顔だった。
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