さよならリミットブルー

遊園地の入場口前に碧人くんが立ってるなんて、なんか変な感じ。


碧人くんは遊園地というより図書館とか美術館の方がイメージに合ってるし、遊園地ではしゃいでる姿を全くと言っていいほど想像できない。

ジェットコースター乗っても無反応そうだなぁ。

ふふっ、それはそれで面白いけど。


……って、1人で想像して楽しんでる場合じゃないよ!

頭をブンブン横に振り、強引に妄想を吹き飛ばした。


わたしは別に碧人くんと遊園地を楽しむために誘ったわけじゃない。

ただ遊ぶだけならこんなところに隠れたりしないもの。


わたしが待っているのは碧人くんと、あともう1人ーーーー。


「日野くん、お待たせ……!」


ふわふわの髪の毛を揺らす彼女、

「あっ、っと……北上さん、だよな?」

北上さんだ。
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