さよならリミットブルー
「あのなぁ、俺にとって北上さんは知り合ったばかりの他人だぞ?そんな人と急に遊園地で遊べって言われても楽しめるわけないだろ」
深いため息がわたしの耳元でよく聞こえた。
そんなのわたしだってわかってたけど………。
それでも何かしなくちゃって思ったから。
「そっか……そうだよね……」
これまで碧人くんのために考えた作戦は何1つ成功に結びついたことがない。
全部裏目に出てややこしくするばかり。
結局、わたしが碧人くんのためにできることなんて本当は何もないんだ。
無理矢理答えを探してもそれは碧人くんにとって余計なこと。
全然だめじゃん………。
「なんで俺がわざわざ遊園地に来たか、わかってんの?」
「えぇっと……わたしが無理矢理誘ったから……?」
「無理矢理でも本当に嫌ならこんな所に来たりしない」
「じゃあ遊園地が好きとか?」
「…………はぁ。なんだよ、何もわかってないのな」