さよならリミットブルー
永遠の誓い:碧人side
澄み渡る青い空を見上げながら大きく息を吸い込んだ。
「ふぅ……」と息を吐くと同時に、身体中の力が抜けてなんだか落ち着く。
“アイツ”遅いなぁ………。
自分から16時に展望台で待ち合わせしようと言っておきながら遅刻するなんて、随分のんきなヤツだ。
これは説教が必要かもな。
スマホで時間を確認しつつ、暇を持て余した俺は空を眺めた。
空を見るのが好きだった。
どこまでも続く境界線の無い青色を見ているだけで心が安らぐし、なによりこの吸い込まれそうになる不思議な感覚が案外好きだったりする。
この島で1番空に近い場所といえばこの展望台だ。
だからここは俺のお気に入りの場所でもあり、待ち合わせ中のアイツともよく来ることが多い。
空ならずっと見ていられるから待ち時間は苦にならないけど、さすがに遅いと心配になる。
もしヘラヘラした顔でやって来たら説教だけじゃ済まさないつもりだ。
「碧人ーっ!」
そんなことを考えているうちに、俺の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。