さよならリミットブルー

「だから……その……左耳にピアス付けてくれないかな……?」


控えめな手つきで瑠璃から渡された青色のピアス。


自分から言い出したにもかかわらず、少し照れくさそうに視線をズラす瑠璃があまりにも可愛くて、


「なに当たり前のこと聞いてるんだよ」


無防備な頬に唇を軽く押し当てた。


「瑠璃のことは俺がずっと守るに決まってるだろ」

「急に……ずるいよ……」


顔、赤いな。

照れる瑠璃の反応を楽しみながら、渡されたピアスを左耳に付けた。


「ピアスに付いてるこの石って何かのパワーストーンか?」

「うん!ラピスラズリって石だよ」

「ラピスラズリ、かぁ」


初めて聞く名前の石だ。

深みのある群青色の中に浮かぶ金色の斑点模様が星のようにも見える。

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