さよならリミットブルー

これから先、碧人くん以上に好きになれる人は現れないかもしれない。

それくらい、わたしとって碧人くんの存在が大きかった。


「碧人くんを好きになってよかった!碧人くんに出会えてよかった!」


傷ついて、苦しんで、恋する辛さを知り尽くした。

こんなに悲しいなら出会いたくなかった。

でも、それ以上に碧人くんに出会えてよかった。

わたしは幸せだよ。


「ありがとう」


そして……。


「さよなら」


想いを込めた紙飛行機を、空に向かって力一杯投げ飛ばした。


さよなら、碧人くん。

さよなら、わたしの


………初恋。


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