さよならリミットブルー
「午後の競技って何時から始まるんだっけ?」
「わたしプログラム持ってるから、確認してみる」
次は碧人くんが出る借り物競走だったと思うけど………。
鞄の中に閉まっていたプログラムを取り出して目を通すと、お昼休憩の次は予想通り借り物競走だった。
「次の競技は借り物競走で、時間は……
…」
「二宮の鞄に入ってるのって、弁当箱?」
「へっ!?」
突然の声に驚いてバッと自分の鞄を見直してみると「やっば……」と心の声が漏れた。
なんたって、開きっぱなしのファスナーからお弁当箱が丸見えだったから。
「芽衣子も作ってたの?もぉ、早く言ってよね!」
「え、あ……えっと……」
桃花比べられたくなかったから黙ってたのに………とそんな言い訳は言えず、「もーらいっ」と楽しそうにする桃花に呆気なく取られてしまった。
ううっ、直視できない……。
「それじゃあ開けまーす…………って、え?」