さよならリミットブルー

「よしっ、そうと決まれば体育館にレッツゴーだよ!試合始まっちゃう」

「うんっ」


ぐいっと桃花に背中を押され、体育館まで足を進める。

ちらりと隣に視線を向けると、まだ顔の熱が引かない碧人くんが恥ずかしそうに前髪で顔を隠しているのが見えた。


口を少し動かして、何か呟いているような気がする。なんて言ってるんだろう。

3文字……かな?


「な、なに見てんだよっ………」


さすがに見つめすぎて碧人くんにすぐバレてしまった。


「えっと……ごめん」


碧人くんの顔があまりにも赤いから、またわたしにも熱が移ってしまいそう。

パッと戻した視線は、もうブレないように下を向いた。


碧人くんの応援があればきっとわたしはなんだってできる。

碧人くんのエールはわたしの力の源。


名前で呼んでくれる未来に想いを馳せて、今度は真っ直ぐ前を向いた。

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