キミ依存症


あのあと、私は何事もなかったかのように午後5時17分のバスに乗った。



彼はバスには乗らなかった。


きっとこのバスと逆方面で、5分後に来るバスに乗るのだろうと思った。



乗客がいないバスの中、私は唇に触れて、
彼のぬくもりを確かめていた。





< 4 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop