涙の雨
「美里ちゃん、今日は帰った方いい。
ご家族も心配するだろう?」
「いえ、そばにいたいんです…」
お父さんとお母さんが顔を見合わせる。
少しでもそばにいたい。
だって、離れたら
もう会えなくなる気がして…
「また、明日来てちょうだい。
もう、夜遅いわ。学校もあるし…
私が送ってあげるから。ね?」
コクンと頷いて椅子から立ち上がろうとするけど、力があまり入らない。
きっと、あなたがいなくなれば
私は立ち上がることすらできなくなる。
お願いだから…
そばにいて…?