愛哀
〔Ⅱ.Existence/存在〕
〔Ⅱ.Existence/存在〕
僕は待ち続けた。
そして2日が過ぎた。彼女はまだ帰らない。
少し心細くなってきた自分がいる。同棲を初め
て2年。もう彼女がそばにいるのは当たり前に
なっていた。普段こんなことを何時間も考える
ことはないが、この日は何故かずっと彼女の事
を考えていた。何時間も何時間もずっと。
一度は安心したものの、1人になると急に心
細くなる。いつもこの時間は何をしていたっけ
な。側にいて当たり前となった彼女の存在は自
分にとってとても大きな存在なんだと改めて感
じている。