鈍感ちゃんと意地悪くんの初恋物語
「た、ただいま……」

「え? 自宅から学校に戻って来てただいま?
逆じゃない?」

クラスメイトがくすくす笑う。

「で? どうだったよ、衣装あったのか?」

「そ、それが……」

一応持っては来たけれど、できれば着たくはない。
とりあえずそれを伝えておかないと……。

「問題ない問題ない、ちょうどいいのがあったし!」

隣で、満面の笑みで笑う瀬田に、嫌気がさす。

「あんたね、あれをちょうどいいって言ったらダメでしょ!
どうするのよ、あたし、明日恥ずかしすぎて死んじゃうかもしれないでしょっ?!」


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