鈍感ちゃんと意地悪くんの初恋物語

「は~い、今日は文化祭で~す。
二週間でよくここまで出来たなってびっくりですね~」

力の抜けた声で、挨拶をする委員長。
彼はどうやらお化け役らしく、白い着物に三角を頭に巻いていた。

「今日は皆、楽しみましょう!
では、皆それぞれの持ち場につくように」

よし、あたしも仕事をしよう。
渡された看板を持って、宣伝のチラシをかぼちゃのバックに入れて、あたしは歩き出した。

「あ、待って、立花!」

歩き出したあたしを、誰かが呼び止める。

「はい?」

あ、委員長。
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