鈍感ちゃんと意地悪くんの初恋物語
「やめて、本当にやめて!」

顔を紅くしてふるふると首を振るあたしはそのまま座らされて、いつの間にかありさに化粧されていた。

「ふふふ、可愛いなぁ、み・そ・ら?
もう嫁になっちゃえば?」

「え? 誰の?」

「誰ってね、誰かな?
知ってるでしょ?
さ、行こう?」

手を握られて、更衣室を出る。

「あ、そうだ」


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