鈍感ちゃんと意地悪くんの初恋物語
出店を見て回って、ジュースを買ったりお菓子を買ったりして歩いた。

お財布を置いてきてしまったあたしの分まで、瀬田が出してくれる。
後で払うから、と伝えたところで、いいから、と笑って頭を撫でられた。

瀬田、機嫌がいいみたい。
どうしてだろう、何かいいことでもあったのかな。

ヒールで歩き疲れたあたしは、中庭の椅子に座って休憩することにした。
瀬田は隣でドーナツをつまんでいる。

ありさは友達を見つけて、むこうでおしゃべりをしている。

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