鈍感ちゃんと意地悪くんの初恋物語
あたしは恥ずかしさで、顔を瀬田の胸に押し付けていた。
目をつぶって、腕を瀬田の腰に巻きつけて。
落っこちないように、周りを見ないように。
もう、本当に……無理無理、恥ずかしい。

「ほら美空、ついたから」

ぎゅっとつぶった目を開けると、それは少し前までいた体育館の袖口だった。
隣に瀬田、目の前にありさ。
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