鈍感ちゃんと意地悪くんの初恋物語
舞台裏で
「ちょっとぉ!
見せつけてくれるじゃない!」

「ははは、もうおでこじゃガマン出来なかった」

舞台袖で、ぼーっと座り込むあたしの目の前で。
ありさと瀬田は楽しそうに笑っている。

「……あ……」

「ん?」

座るあたしの前に、瀬田がかがんだ。
覗き込まれる顔が、紅くなる。

どうしよう、今日は瀬田に振り回されて、ドキドキしっぱなしだ。
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