鈍感ちゃんと意地悪くんの初恋物語
「そんなに紅くなって、思い出しちゃった?
み・そ・ら・ちゃん?」

ははは、と瀬田は笑っている。
あたしの頬を指でつつきながら。

「ああぁっ!
ありさ、たすけてぇ?!」

椅子に座るありさの膝に、顔を埋める。
あたしの頭をよしよし、と撫でてて、

「ごめん、助けてあげれそうにないよ?
あ、あとねその体勢。
ドレス汚れちゃうよ?床に跪かない方が良いよ?」

そう言って、ありさはあたしを立たせた。
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