鈍感ちゃんと意地悪くんの初恋物語
舞台の中心。
司会者のとなりで、あたし達は立ち止まった。
ヴェール越しにも、沢山の人に見られているのが分かる。
今すぐ帰りたい。

「いやぁ、少女漫画から飛び出してきたかのような美男美女のイチャイチャシーン!
今日は多くの人が悶えておりましたが、いかがですか?!」

マイクを向けられた瀬田が、笑って言う。

「いちゃいちゃも何も、新婚なんで多めに見てやってください」
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