鈍感ちゃんと意地悪くんの初恋物語
「バカ優斗!
いっつもいっつもあたしばっかり名前でバカバカ言って!
ずるくてひどいんだからね?!
あたしがバカ美空なら、あんたはバカ優斗よ!」

自分はするくせに、されるのは嫌だなんて言ったら一発蹴りでも食らわせてやろう、と、思った。
だってそれってずるい。

「はは、そうだな、ずるかった」

何故か瀬田は機嫌を損ねるでもなく、笑っている。
そして、いつもより優しく頭を撫でられた。
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