鈍感ちゃんと意地悪くんの初恋物語
「ま~、お昼はいつも瀬田と一緒だしね?
今更、別ってのもね~?」

もし、ありさのクラスにお昼にお邪魔するなら、瀬田も一緒だ。

「こいつ、俺が構ってやらないと、す~ぐすねちゃうからな」

瀬田は笑っている。

何言ってるんだか、とあたしは肩を竦めた。

瀬田は時々訳のわからないことを言う。
あたしだからいいけど、ほかの女の子が聞いたら勘違いされると思う。

ありさはまだくすくすと笑っている。
取り敢えず瀬田は放っておいて、ありさのお弁当を覗き込む。
< 5 / 246 >

この作品をシェア

pagetop