鈍感ちゃんと意地悪くんの初恋物語

「ん? どうしたの?」

振り向くと、ちょいちょい、と手招きされた。
あたしはそこまで小走りで近づく。

「忘れ物?」

「違うわっ、お前じゃあるまいし」

全く、意地悪な上に失礼なんだからっ!
むっと睨みつけるも、瀬田はさっぱり気にしていないようだった。

「さっきはまだまだ待つって言ったけど……。
俺、そろそろ限界だからな……?」

「……?」
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