鈍感ちゃんと意地悪くんの初恋物語
「どうしよう、瀬田……!
演劇部から、なにか借りることとか……」

「お前な、前日だぞ?
ほかのクラスが持ってってるだろうし、そもそも明日演劇部も出し物するんだから、それどころじゃないだろ」

「う~……。レンタル衣装屋さんとか……?」

「バカ、いくらすると思ってるんだ?」

「目の前にあるそれを着ればいいじゃない?」

きっとお似合いよ~、とお母さんは笑っている。
あぁ、只でさえ目立ちたくないのに、こんなの着たらもっと目立っちゃうよぉ……!

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