男子と会話はできません
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三時間目の休み時間、教室で杏奈とお喋りしていると、
「呼んでる人いるよ」
と、クラスメイトに声をかけられ廊下に出た。
そこにいたのは、市ノ瀬くんだった。
「昨日はごめんなさい」
わたしの顔を見るなり、深々とお辞儀をしなぜか『美味なる牛乳』200MLサイズを差し出す。
「……」
「羽麗ちゃん、名前聞いて笑っちゃってごめんなさい。
でもおかしいから笑ったんじゃなくて、俺ちょっと思い出し笑いというかなんていうか別のことを思い出して笑ってしまっただけで。
羽麗って可愛い名前だと思ったよ。これ本当。似合ってるし。羽麗ちゃんに」
そんなに名前を連呼しないでほしい。
恥ずかしくて、「ううん」と、会釈して立ち去ろうとした。