男子と会話はできません

心臓がドキドキして、舞い上がっているのが自分でもわかる。


気づかれないうちに帰ろう。


だって男子と上手く話せないなんて、子供みたいだもん。


ダサいよね。


居たたまれなくなり、ペットボトルに蓋をした。


「それでは……ありがとぅございました。サヨオナラ」と、帰る意思を伝えて頭を下げた。


「羽麗ちゃん、バス?」


頷く。


「一緒に行くよ」


「だ……大丈夫どす!」


「いや、俺もそっちから帰るから」


「大丈夫」


「羽麗ちゃんって、もしかして男、苦手なの?」


そう訊かれて、身体が強張った。
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