男子と会話はできません
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テスト期間が終わると、文化祭の準備が本格的に始まった。わたしたちのクラスは教室で迷路。テーマは囚人の脱獄で牢獄をイメージすることになった。時間内にゴールに辿り着けば、脱獄成功ということだ。
クオリティの高いのを作ろうなんて、担任が張り切っていたけど、なかなか難しそう。
部活のある子もできる範囲で放課後の作業に参加していて、今日は杏奈も一緒に残っていた。大まかに班が四つに分けられ、担当する部分を作っていくことになった。
その班には、隼人くんもいた。量販店とかに回ってみんなで集めた段ボールを広げるけど、ひとりの子が気付いた。
「なんか段ボール足りなくない?」
「だな」
「調達行く?スーパーだったらもらえるんじゃない?」
「男子行ってよー」
「そういうときばっか、男子とか言うんじゃねーよ。じゃあ、平等にジャンケン」
「アミダがいい!」
「いや。どっちでもいいよ。早く決めようぜ」
といって、見事アミダくじで調達係りを当ててしまったのは、隼人くんとわたしだった。二人でスーパーに行くことになってしまった。