男子と会話はできません
「どっちだと思う?俺は、高塚についていくよ」
「んーと、右」と、行き止まりの方角だとわかったけど、黙ってついて行った。思った通り、壁にぶつかった。
「あれ?おかしいな」
「明日、大丈夫?中で迷った人を案内する係りになってなかったっけ?」
「い……今から覚えるから、大丈夫」と強がるから可愛かった。
「あっ、無理だと思ったでしょ?」
「うん。少しだけ」
「ひ……ひどい」
「地図でも書いてあげよっか?」
「う……もう少しがんばってみる」と、身体を反転させた。