男子と会話はできません
『ちょっとユキ、なんで五組のほう見てんの?』
当時付き合っていた彼女、芽依が唐突に俺に言ってきた。
『見てた?』
『浮気?』
『まさか』
『じゃあなんでー?』
『んー。あのさ五組の高塚さんってわかる?』
『五組?……んー体育の授業で一緒になるけど……あああの子かな?顔面崩壊の子?』
『顔面崩壊?』
『クラスの男子がバカにしてたよー。
いつも俯いて顔隠してるから、顔面崩壊してるとか言って。
んなわけないのにね。
つうか、なんでその子のこと気にしてんの?
そんな子がいいの?
浮気?』
という、つまらない喧嘩にまで発展してしまい五組見るの禁止令をあげられてしまった。
なんとなくわかったのは、色んな意味で俺は関わっちゃいけなそうということだ。