男子と会話はできません
フランクフルトとたこ焼きとお茶を買い、どこかに座って食べようかと歩く。
「階段行く?」隼人くんが言う。
屋台と屋台の間を抜け、神社に続く石畳の階段を上り座った。先に食べていいよと、手渡されたたこ焼きを頬張る。
「んーっ」と、中身が熱くてうまく呼吸ができない。それなのに、隼人くんは笑った。
「ほんほうに熱いんだほ」と主張するけどはっきり喋れない。
「冷まして食べないから」と、お茶を手渡した。
「隼人くん、熱いの気づいてたから、先に食べなかったんだ」と、すねたくなった。
お茶を飲み込み、ペットボトルのキャップを閉めようとすると、急に顎先を隼人くんのほうに向けられた。