男子と会話はできません
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放課後、園芸部の集まりがあった。
中学の頃は、バドミントン部だったけど、万年補欠だったわたし。
高校は帰宅部にしようと思っていたのだけれど、規則上、何かの部活に所属はしなければならない。
幽霊部員が多い部活は幾つかある。パソコン部、華道部、そしてこの園芸部。
入学当時、仮入部のときに仲良くなった真壁実咲(マカベミサキ)ちゃんは園芸部顧問の鮫島先生のことが好きだった。
幽霊部員でも目立たない部活ならどこでも良かったから、一緒に入部した。
活動は少なく、週二回程あるらしい。というのも、わたしはあまり参加していないからだ。
今日は行こうよと、実咲ちゃんに誘われて、体育館前の花壇の手入れにやってきたんだ。
「先生、説明するだけして後で来るからって言ってたけど、絶対サボリだよね」と、実咲ちゃんが隣でしゃがみながら拗ねている。
アピールしても全然相手にしてもらえないと、最近は先生の話になるとがっかり顔だ。