格差恋愛
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日曜日、俺は午前中バイトを済ませ、慎一の家に向かった





慎一はごく一般家庭の一軒家に住んでいる
きっと契約金だか何だかでこれからいろいろと変わっていくんだろうな




俺は慎一の部屋のドアを開け、中に入ると既にスポーツ科の奴らがテーブルを囲んで座っていた






慎一は俺に気づくと手を上げて爽やかな笑顔を見せた





「おぉ!!碧維!!今作戦会議中!!」





作戦会議??俺は苦笑いをし部屋のはじの方に腰かけた




「おまえほんとに特進の奴なんかと友達なのかよ!!」





「がり勉くん、今日は俺たちのこと引き立ててくれよ??って、なかなかイケメンじゃん!!」






「困るよ~たかが特進クラスがでしゃばっちゃ~。ほらほら、これでもかけとけって」






そう言って近くの奴に渡された黒い伊達メガネ
俺は仕方なく何も言わずにかけた





「おっっ!!似あってんじゃん!!まさにがり勉って感じ!!」





一気に湧き上がる笑い声





そう、スポーツ科の奴ってこういう奴ばっか
特進の俺らを見下しバカにする




俺は慎一のほうに目を向けると
申し訳なさそうに俺にアイコンタクトを取る





ま、こんな風になるって大体は想像できてたことだし別に気にしない
こういうバカな奴らに何を言われても少しも頭にこない
ばかばかしい




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