格差恋愛
「まあ、この時間に帰ってるってことは特進科の方でしょう。スポーツ科の方は遅くまで部活動をやっている方がほとんどでしょうし。」
そんな中井さんの言葉にドキッとする
私はますます窓に顔を寄せてじっくりと眺めた
もしかしたら…
もしかしたら…
そう心の中で思いながら外を眺める
そんなことをしていたら車は交差点を曲がり、学生の姿はほとんどいなくなってしまった
私はがっかりとし、ちゃんと座りなおす
「何だか楽しそうですね。陽菜お嬢様」
そんな言葉にわざとらしく冷静な口調で話す
「全然楽しくないわ。ただ、興味があるだけよ」
中井さんは優しく微笑み運転を続けた