格差恋愛
行ったハンバーガーショップ
近くの駅前
商店街の中
俺はひたすら人をかき分けて探した
そんな時目の前にある看板が目に入った
※不審者注意!!
の文字
確か最近ここらへん事件あったよな
こんな夜に一人で何やってんだよ
一通り店の中とか
大きい道とかも見たけど何処にも見当たらない
俺は近くの公園に入り、少し呼吸を整えた
こんなに全力で走ったのはいつ振りだろう
顔を上げ、明かりの下にあるベンチに目を向けるとチョコンと小さくなって座る西園寺さんの姿が見えた
「西園寺さん!!」
声をかけると顔を上げ目が合う
今にも泣きだしそうな顔
俺はそこまでまた全力で走った
「碧、維く「おまえ何やってんだよ!!こんなところで一人でいたらあぶねえだろうが!!」」
小さな震える体を俺は力強く抱きしめた
小さな体から体温が伝わってくる
ほっとしたのか西園寺さんは力を抜き、俺に体を預けた
「ごめんなさい…ごめんなさい。心配させてごめんなさい。迷惑かけてごめんなさい。」
そうすすり泣きながら西園寺さんは謝った
俺は西園寺さんの体をそっと離し、頭をそっと撫でた
「無事でよかった。」