格差恋愛

陽菜side

陽菜side




目の前にある碧維君の手





私はそっと重ねた






するとグイッと引き寄せられ、立たせてくれた





碧維君は手を離し、前を歩いて行った





私は小走りで後をついて行った





「西園寺さん住所は??」




碧維君は歩きながらスマートフォンを手に持ち、私に尋ねる
私が答えるとどうやら最寄駅が分かったらしい




駅に着き、切符を買ってくれる
「西園寺さんちは〇〇駅が一番近いから160円の切符。まあ、今はチャージしてタッチするのが主流だけどね。」






さっきできなかったことがすらすらとできる
碧維君が答え合わせをするように丁寧に教えてくれた






電車を降りた後もスマートフォンの地図を一度見ると案内してくれた







「もうこんなところにいるんですね!!私の家すぐそこです!!ここからならわかります!!」





周りの景色でなんとなくわかってきた
それが何だか嬉しくて碧維君の袖を引っ張り、顔を見上げた







碧維君は優しく笑い立ち止まる





「じゃあここからは西園寺さんが案内してよ。」





私は頷き、碧維君の前を歩いた





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