格差恋愛
「失礼なことを伺うかもしれませんが。あなたどういうつもりですの??陽菜に付きまとって、もしかしてお付き合いできるとでも思っているのかしら??何が目当てですの??お金かしら??
あなたと会ってからあの子おかしいんです。あの日だってそうです。今まで連絡なしに勝手にあんな行動することなんてなかったんです。最近授業中もぼーっとしています。
あの子、優しくてはっきりと言えない性格だから言っていないだけできっとあなたのことも迷惑だと思うの。だから私が変な虫は早いうちに追い払わなければいけないと思ってあなたに声をかけました。
どんなにあなたが陽菜のことが好きでもお付き合いすることも友達になることもないと思いますよ??そもそも住む世界が違うのですから。筆箱は私が渡しておきます。一生、陽菜には近づかないでください。」
そういって俺から筆箱を奪い取り、車から降りる花園さん
「この方を学校まで送ってあげてちょうだい」
そう運転手に伝え、もう一度俺のことを見た
「私の言ったこと、理解できますよね??」
そんな言葉に俺は思い切り作り笑顔をした
「理解できました。なんていうか、あんたらってすごく面倒だわ。友達のためだとか、親のためだとか。全て人に決められるんだな。誰に会うのも、誰と友達になるのも。
ま、もともと西園寺さんとお付き合いしたいなんて俺は思ってもいないからそこはご安心を。住む世界が違うことは重々承知なので。」
俺はもう一度笑顔を作り、お辞儀をし、車から出た
「お気遣い頂いたところ申し訳ないけど送って居頂かなくて結構ですので。俺、自分の足で歩けますから」
そういって俺は高百合女学院を後にした