格差恋愛
そんな時、図書室のドアが開く音がする
俺はため息をつき、顔を上げると予想通り
俺の方に手を上げながら駆け寄ってくる慎一の姿が目に映る
「なんだよ」
俺がそれだけ言うと慎一は俺の前に座る
「おいおい、そんな嫌な顔すんなって!!」
「おまえがここに来るときってろくなこと言わねえからな」
そう背もたれに寄りかかり、慎一を目を細めて見た
「んなことねえだろ!!ひでえな!!」
「で、要件は??」
俺がそう聞くと慎一は苦笑いをして俺の顔を恐る恐る見た
「碧維さ、夏休み暇??」
「暇じゃない」
俺の即答に慎一は頭を抱えた
「一泊二日で旅行行こうって話が出ててさ!!」
「無理!!勉強とバイトでそんな時間ない。つうか何で俺??部活の奴らと行くんじゃねえの?」
「違う違う!!えっと、、、利華とすずかちゃんと陽菜ちゃんと俺と碧維で…」
そんな言葉に俺はまたため息をつく
「じゃあ余計無理だね。花園さんにもう西園寺さんに近づくなって言われたばっかだし。別に俺も言い寄ってたわけでもねえのに。」
そんな俺の言葉に慎一は眉を潜め首を傾げた