RPG伝説
私が思っていたよりもこの国の人達は優しいのかもしれない


『ノア!!持ってきたヨ!』

「ユーリお疲れ…ありがと」


ユーリは能力で運んできた沢山の巻物をドサドサと私の足元に落とした


「ノアちゃん…沢山あるけどどれか分かるの?」

「…ちょっと待って」


昔の記憶を手繰り寄せる
スーッと記憶の中から出てきたのは


「緑色の巻物……青っぽい緑の…」


この巻物に魔族や勇者について書いてあったと思う
ユーリがパラパラと巻物を広げる

『読めないヨ…ノア読める?』

「ん…… “ 我が勇者族の闘いは千年前から続くものなり、民の為に戦うのであり決して我の為に戦うことなけり ” これだね」


勇者のことについて書いてある
これだな、当たり


「ノアちゃん、長いから、それっぽいところから読んでくれない?」

「分かった… “ 勇者一向には魔族と戦う為の装備品があり、秘伝の技は勇者が持ちて、その技があれば装備品庫の扉開けり ” 」

「秘伝の技!?」

『装備品!?』


秘伝の技と装備品という言葉に素早く反応したユーリとソラは目をキラキラと輝かしている


「ノアちゃん、秘伝の技使えるの!?かっこいい!!」

『ノア!装備品って何?アタシも身にツけられるノ!?』

「……はい、2人とも落ち着いてー……」


鼻息が荒い2人
なんか似てるなこいつら


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