歪んだ愛情【更新中】
「ささ、亮介くん!もっと飲んで!」
「4人共強いね…。参るよ。唯子ちゃん飲んでる?」
「うん。結構。果南とマナが異常なほど強いからさ」
マナに注がれたビールを飲み干し、
亮介はグラスをテーブルに置いた。
空になったグラスを見て、
ビール瓶を手放さないマナが
またギリギリまでビールを注ぐ。
「マナー。浅見に注がせてあげなよ」
「あ、ついお酒回ってきてテンション上がりすぎちゃった」
マナは少し亮介から離れ、
ビールの飲めない美海に
無理矢理ビールを飲ませようとした。
本気で嫌がり、
マナに蹴りを入れる美海の姿を見て
亮介が笑った。
「美海ちゃんって見てて飽きないよね。おもしろい」
「え?美海?まーバカだからね」
「猫みたい。甘えたり怒ったりすぐに表情に出るからさ」
「よく見てるね。美海の事」
浅見は少し頬を引きつらせて笑った。
まさか亮介の口から
美海の話が出てくるとは
思わなかった。
浅見は不安にかられ
ビールを一気に飲み干した。
「注ぐよ」
空になったグラスに
ビールを注ぐと
炭酸の抜ける音がする。
炭酸の抜ける泡を見て
浅見はグラスを見つめた。